アラスカ&ニューヨークの旅 〜回帰線〜 2/5ページ

南東アラスカ”シトカ”の村を旅した後、ニューヨークへ向かう。
なんとなんと、河合くん、生涯初めての禅堂修行をするのだ。
オレはあまり宗教には興味がないし、禅堂での修行なんて考えたこともなかったけど、
友人はわざわざ老師と連絡を取って紹介してくれた。
「行きたいけど、そんなに金ないよ。」
とオレは言ったが、友人は
「大丈夫、なんとかなる。お金をけちっていたら本当に大切なものを逃してしまうよ。」
と言う。

1960年代、嶋野榮道老師は所持金500円を手にニューヨークシティーにやってきた。
わざと帰れなくするために、500円しか持たなかったという。
しかし、そんなんで生活ができるわけがない。
住むところにも食うことにも困って、就職の面接を受けて受かったらしいが、
そのとき師匠の言葉「法に身を捧げれば、法の方からやってくる」を思い出し、その就職を断り、
座禅をしてお経を唱える毎日に改めたらしい。
そうしているうちに協力者が増えてきて、ついにニューヨークの街の中に正法寺、
山の中に金剛寺を建てることになった。
新聞には、
”アメリカ独立10周年にはフランスが自由の女神を、20周年には日本の禅僧が禅堂を贈ってくれた”
と載ったらしい。

ニューヨークの街からバスを乗り継いで2時間、さらに車で1時間、ほんと山奥にぽつんとある大菩薩禅堂「金剛寺」。
空気は良いし、湖はあるし、緑豊かな物凄く良い場所。





ゲストハウス。
休みの日、休憩時間をここでのんびり過ごします。



ゲストハウス向かいにある湖”常楽湾”。
この何も無い山奥では、物凄く星が綺麗に見えます。
しかも、星が湖に反射して映り、まるで宝石が沈んでいるように輝いて見えます。
そこでオレとセンティアとアンドリューは「南無大菩薩〜」と大合唱。
歌、美、感性とは、言葉を越えて人の心と心で繋がっている。



一ヶ月間の厳しい修行を終えた河合くん。
仲の良かった先輩ともお別れ。
良く頑張った、良い顔してます。
本当に、楽しい、厳しい日々でした。
左から−オレ、センティア、アンドリュー



ほんとに、僕ら真面目に修行してました☆
もちろん普通の?お坊さんもいますよ。



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